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奥田ゾンダーランド

江戸川珍歩は描く語りき 第7幕 大作リュシーストーリーの終焉 7〜10巻

今回は7巻から10巻までの内容を紹介したい。

リュシーストーリーは10巻で打ち切りになるので次回からはようやく別の作品の紹介に移れる。。


7巻、8巻、9巻の表紙だ。

ヘル軍団編が終わり、7巻からフィガロ編にはいる。


7巻 

ヘルを倒し、安定の宴パート。

そして翌日になると、なんとヨーネルの姿がない!


どうやらドクターと共に故郷であるフィガロに帰ってしまったらしい。ヘルを倒し、今度は自分の問題を片付けに帰るというアーロン編のナミを彷彿とさせる展開だ。

そしてついに現れたリュシーストーリーのワールドマップ。(FF6要素がかなり強い...笑)


リュシーたちはヨーネルを追いかけフィガロに向かう準備をする。

(途中尺稼ぎでギャグ回が連続するが黒歴史過ぎて割愛します...)


そしてついに出発 バックスら工場の仲間たちに別れを告げる。

リュシーについていくのはテンペストとムスビとドングリ、そしてセイジロウだ。 長年工場に世話になったセイジロウが旅立つシーンはややうまくできている。

まあこのへんはあるあるドラマとかの影響か。


出発する飛行機にダッシュでしがみつくドタバタ旅立ちもやや良い演出だ。無難すぎて反吐が出るが笑

彼らはフィガロに向かう前にテンペストやリュシーたちの故郷であるナルシェに立ち寄ることにした。


しかしそこで待ち受けていたのはテンペストの宿敵だった。(こいつは前巻に取り上げたリュシーの過去に登場するがこのブログでは割愛している)

ジワレワーレというクソ手抜きな技の餌食になってしまったのはテンペスト。リュシーがボケをかまし庇ってくれたテンペストは奈落の底に。扱いが面倒臭くなり殺しやがった。。ここらへんは遠近法を上手く取り入れることが出来たり、落下シーンなど新しい演出に挑戦できていて成長は感じる。


リュシー、セイジロウ、ムスビ、ドングリの4人はヨーネルを探しにフィガロに向かう。


フィガロ到着!!

初の見開きだ。これはビッグな挑戦というか成長に感じた。ヨーロッパをイメージした街だ。


場面はヨーネルへ。3巻で軽くヨーネルの過去に触れていたためしょぼいが初の伏線張りに成功している。前々回でも軽く紹介したがヨーネルはフィガロ国王の弟であり、国は兄に任せ母の仇であるヘル軍団を追ったり、旅したりと自由奔放な人生を送っていた。

そんなヨーネルはドクターからフィガロの危機を知り2人で舞い戻ってきたというわけだ。

ホワイトスネーク団という新たな悪の組織に明日攻め込まれるっぽい。


戦力が乏しいフィガロは絶体絶命の危機である。

ドクターはリュシーらの名前を出すも、ヨーネルは「この国、フィガロは俺が守らねえといけねえんだ!国をほったらかし温泉にした責任を俺が取らなきゃいけねんだ!」とクソかっこつけ台詞を吐き、仲間は呼ばず単独で迎え撃つことを決心する。


その後街でリュシーたちとヨーネルは再開するも、

協力したいリュシーたちと、1人で戦いたいヨーネルはお互い過熱しついに大喧嘩。仲間同士でのこういう喧嘩を作中にぶち込めたのは流れ的にいい。(処女作でも喧嘩回はやったが笑)


セイジロウが喧嘩を鎮め、ここからヨーネルの過去編にうつる

母さんがヘル軍団に殺された翌日にホワイトスネーク団が攻められお城メラメラ。若いヨーネルと兄のパッタラは外出していたため難を逃れた。

(漫画では1年前となっているが3年前の間違いだと思う、、)


当時の国王であった父親は殺され、生き残った若き日のドクターはヨーネルらにこう告げる。

「父親の遺言だ。2人で国王になれ!」

その後2人は屋上で今後の人生について話し合う。

2人で王をやりたいパッタラと、王にならず自由に生きたいというヨーネル。意見が食い違う2人はコイン投げで決めることにする。

コイン投げで勝ったヨーネルは国を兄に投げ、旅に出ることになった。

(両親殺されているのになぜこんな元気なのかは謎..)

こうしてヨーネルは国を出ることになり、兄は1人でせっせと国王をやっていましたよー、という具合のヨーネルの過去編は終わる。


結局ヨーネルは1人で城に向かうも既にホワイトスネーク団に制圧されていた。

今回の大ボス スネークはMr.インクレディブルの登場するゲイザービームというキャラが軽くモデルになっている。メタルギアのスネークとは関係ない。


ヨーネルはスネークに挑むも瞬殺される。

その後リュシーたちが駆けつけるも一瞬にして全滅させられてしまうとこで7巻が終わる。

リュシーたちvsスネークらとの戦闘シーンやドングリとリュシーとの仲違いシーンもあるが割愛。



ここから8巻に。

リュシーたちは殺されることなく、ホワイトスネーク団は帰っていった。(てめえら強いんだからさっさとフィガロ制圧しろよ笑、と読んでてなってくる。)


その後ドングリはリュシーたちを見返そうと1人でホワイトスネーク団の幹部を殺害しにいく。

暗殺に成功するも銃で胸を貫かれドングリ死亡。はだしのゲンと全く同じ死に方である笑 



ドングリの死やホワイトスネーク団の圧倒的な戦闘力への絶望が原因で再びリュシーとヨーネルは大喧嘩。

川にまで転がり込み殴り合いだ。


そしてヨーネルとムスビも大喧嘩を始める。


完全に仲間がバラバラになる胸糞展開を描けたのはある意味成長か。

板挟みになり続けるセイジロウは可哀想なこと可哀想なこと。

そんな中、テンペストの妹レイフィーが登場する。この時代の自分の漫画では超貴重な存在であるヒロインの登場だ。 しかし思い入れがなく半分捨てキャラという残念な扱いだ。


いつまにか9巻に入り

ムスビはその後まさかの薬物依存症になってしまう。これもはだしのゲンと同じ流れだ笑


薬物が欲しくて闇商人を襲い返り討ちに遭い死亡するムスビ。

仲間が立て続けに死んだことでリュシー、ヨーネル、セイジロウの3人は再び一致団結しホワイトスネーク団戦に挑むことになる。


そして表紙がなく、ホッチキスどめも出来なかった最後の巻となるリュシーストーリー10巻にはいる。


なんといきなり崩壊したフィガロ街から始まる。

ずたずたになったセイジロウは意識を失ったヨーネルに「ぼくらの負けですね」と声をかける。


スネーク戦の描写を省き、敗北後のシーンにいきなりジャンプする話の進め方は当時にしては先鋭的で評価できる。


そしてセイジロウも気を失い、目が覚めると謎の村コーリンゲンのベッドにいた。

(この村名もFF6からまるパクリした)

川辺で倒れていたところをテナールという優しいおっさんが拾ってくれたそうだ。

リュシーとヨーネルの姿はなく状況を整理しきれないセイジロウはパニック


その後落ち着いたセイジロウはテナールに事情を話す。そしてここから総括パートにはいる。

ここは実に漫画らしい自然な流れだ。


そして総括パートの終盤で描かれなかったラストスネーク戦に突入する。


ヨーネルフルボッコタイムからのエンドオブフィガロという水爆レベルの技を繰り出し国もろとも壊滅。

生存者はセイジロウ、そして瀕死のヨーネルの2人のみ。リュシーは行方不明。影薄ヒロインレイフィーは爆風に巻き込まれ活躍することなく退場。国王であるヨーネルの兄パッタラその他王国関係者も全員死亡という結果になった。


その後セイジロウはコーリンゲンの村に現れた新たな敵キャラと戦うことになる。

そしてヨーネル、リュシーの行方も描かれる。

2人はそれぞれ別の場所でスネークの上司にあたる超強敵と出会ってしまう。

3人それぞれ別の場所で仲間を作ったり敵を倒したり、修行したりなどして最強状態で再び集結するという流れにしたかったのだがここで打ち切りにしてしまった!!!(リュシーとヨーネルの2人は最強の敵にまさかの稽古をつけてもらうやや激アツな話を用意してたのだがそこまでいかなかった。。)


まあ個性も面白味も薄く、読み返してて痛々しいとこも多々あったが漫画の基本要素は押さえられているので、大きなチェックポイントとなった作品だった。


これにて第15作目 大長編「リュシーストーリー」の紹介を終わる。13ヶ月間休まずに描き続けたことがこの作品の1番の成果だろう。


おまけ

よくあるじゃないか、、ワンピースとかでも「レッド」「ブルー」みたいな公式ファンブック的な本が。。

リュシーストーリーも真似をして実は当時作っていたのだ!しかもファンがたくさんいる前提で描いていたのが実に哀れみを感じる。(実際の愛読者3人ほどだ笑笑 愛でもない。。半ば強制的に読ませていた)


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人気投票など

人気投票について

読者は3人。そう、3人しか有権者はいないのに51票も入っているのは

「表の操作がなされている」 そういうことだ。

麻原彰晃やトランプ大統領の声が脳内再生される。。結局残りの48票は自分でいれたのだ。超無難すぎる順位で面白味もない。魅力的なキャラもいないので1位つよしで良いだろもう...

なんと悲しい紙切れだ....。


次回は同じ時期に描いていた大問題作というか裏漫画「チンポの栄光」&「ぐつぐつ黒鳥」の2大神作をお送りする!

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