Episode27の続きになります。
翌日我らは今市から電車で日光まで行く。
観光客で賑わう日光。我らも東照宮を見に、、んなわけない。
日光に向かった理由はひとつ。足尾銅山へ行くことができるバスが出てるからだ。
天下の観光地「日光」の滞在時間は15分。
すぐさまバスに乗り込み足尾銅山へと向かう。
足尾の奥の方で降りることになった。
早速中々に渋みのある廃墟と橋出迎えてくれた。
街全体に独特の雰囲気が漂う。
足尾銅山の歴史はおそらく誰もがおおまかには知っているはずだが軽くここでも説明しよう。
1600年ごろに鉱床が発見され19世紀後半には富国強兵政策を背景に産業利用されることになり、最盛期は一つの都市と言えるほどに人で賑わった。銅の産出量は日本一となり当時は38000人ほどの人がいたそうだ。
しかしこの過度な採掘が悲劇を生むことになる。自然が汚染され鉱毒事件や洪水などが頻発し大問題となり、結果負の遺産として歴史の名を刻むことになってしまう。20世紀後半には産業的な利用もストップしてしまい、今現在の足尾町の人口は1600人と最盛期時代と比べると23分の1ほどに減ってしまった。
廃墟マニアの誰もが憧れる町となってしまった足尾を今日我らは歩く。
店もほとんどなく、通りかかる人も数える程度のゴーストタウンだ。
100年前は活気あふれる町だったのが信じられないくらいの殺風景だ。こういう栄枯盛衰的な人生を辿る町というのは悲しくもどこか美しく感じてしまう。ただの心霊スポット好きの奴にはわからないだろう、、この気持ちは!
途中で廃線を発見。
足尾銅山には一応電車でもアクセスことができる。群馬県桐生駅から足尾銅山までわたらせ渓谷鉄道という過疎電車が南北に走っている。
その終点の間藤駅の先に今我らはいる。昔は間藤から先にも鉄道が通っていたのだが産業利用の停止と共に線路がほんの少し短縮された。
最初にあげた写真の付近に真の終点駅があったのだが残念ながら立ち入り禁止で確認はできず。
少し離れたところに廃村があると聞き、行ってみると
どうやら手遅れ 原っぱだ!このオブジェは廃村の名残らしい笑 近くにブルドーザーらしきものがあったから嫌な予感していたのだが、、
使われなくなった廃線とトンネルに再び遭遇。素敵だ。
「知り合いの知り合いの親戚あたりがここ足尾に滞在してたりして」
そんな感じの会話をしながら我々は徒歩で足尾駅に向かい南下する。
使われなくなった踏切が残されていた。
やはりあった。
廃校だ!
こちらはプールの跡。
校庭や中の方も拝見したかったがスズメバチみたいなのがウロウロしていたため断念。
5月だからそりゃいるか、、季節によって探索範囲が変化してしまうところが廃墟探訪のネックなところだ。
不思議の色の川だ。
南下を続ける。
最初バスでこちらに向かう途中にT-塚田が川の向こう岸に廃村みたいのが見えたと報告してきた。
コースから外れ時間をロスしてしまうが一応行ってみることにした。すると、、
本当にあった!笑 1人だったらこんな面白い廃墟を見過ごすて帰るとこだった。これが友人との協力プレイというやつなのか。感謝している。
銅山フル稼働時代に鉱夫たちは家族と共にここで暮らしていたのだろう。
漂う昭和感が良い。
この廃社宅はやはりレアスポットらしい。
廃墟マップにも載ってなくネットで調べても来訪者は4人ほどしかいない。
自分も危うく見逃すレベルだ。そのため荒らされてもいない箔がついた廃墟となる。
20世紀初めには多くの人が住んでいたが戦後から家の数が減少し1997年ごろには廃村化してしまったそうだ。
草木が生い茂り探索は難航。
時代も感じる外厠
可愛いぬいぐるみがボテっ
再び別の家に侵入
どこか懐かしみのある台所
時代を感じられるのも廃墟の魅力である。
訪れた季節が悪かった。
蜂がいたり巨大な蜘蛛が降ってきたりと中々に悲鳴ものだ。
おかげで心が折れ奥まで探索は出来なかった。
公共風呂の跡や公園跡みたいなのもあったらしい。
後悔だ、、この栃木旅行は後悔が多い
虫や季節のせいにしたいところだが自分はまだまだだということに気付かされた。
虫や草木にビビってるようじゃお宝は狙えない
廃村を出て再び我らは足尾駅の方まで向かうため徒歩で南下。
やはり足尾、、面白し!
見渡せば廃発電所などあらゆる施設の残骸が見つかる。
足尾駅は意外にも人で賑わっていた。
この地帯だけは観光地化されていてトロッコ探検コースみたいなのがあり、みんなそれに群がっていたのか。
結局トロッコはガン無視して帰ることにした笑
足尾駅で面白い電車に乗れた。
窓がない開放感MAXの贅沢列車だ!
山や川など自然でいっぱいだったので景観は最高
こうして栃木廃墟旅行は閉幕。
今日も楽しかったし良い獲物を狩れた。
ただ今回初めてある感覚に陥った。
それは「マンネリ」である。
廃墟マンネリを初めて感じてしまったのだ。
「はいはいここにはトイレがあって、あーあここは崩れてるのね」
こんな風に廃墟に行きすぎたためか自分の中でパターン化されてしまいミッション感覚になっていたのだ。
「うおおおー!廃墟のトイレや!!すげえ、、自然の力で崩れたというのかあああ!!」
という感じに一つ一つのものに感動していた頃が懐かしい。
自分は何故廃墟に行くのか 何故好きなのか
それを再び考える時期が来てしまった。
次回廃墟探訪episode29&30
進化、そしてマンネリからの脱却を実感できた神回?新潟廃墟旅行記をお送りする。
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