廃墟探訪 Episode38 〜考察型ミステリー廃墟「伊豆○川セミナー」
- 奥田ゾンダーランド
- 10月17日
- 読了時間: 8分
金塊を一緒に掘りに行ったり有刺鉄線を共に飛び越えたりした伝説を呼ぶ男「インパール伯爵」と今回も廃墟ハンティングに行った。2021年に一緒に廃墟探訪した時に彼から廃墟マスターの片鱗が見えてしまったため、今回も彼は何かを起こしてくれるだろうという謎の期待もあり気合の入った場所を選定した。
2023年の夏。舞台は伊豆の真ん中にあるど田舎「伊豆大川駅」である!

熱海、伊東、伊豆高原と下に行けば行くほど段々民度が良くなっていくのが伊豆の特徴だが、ここは民度が良いというより、民度Xといった感じだ。。
早速駅構内には思想の強い伊豆急文庫というものが出迎えてくれる。1発でなにか闇を感じるコレクションだ。「下」だけの本が多いのも気になる。

基本的に坂と古い民家しかないところで地元民すらほとんどすれ違うことがないディープなエリアであった。

街灯や看板などの至る所に宗教の名前が書かれているところが不気味だ。観光地でないためオウムの上九一色村みたいに裏でなにか変な勢力が活動してる町なのでは、、と邪悪な憶測をしながら目的地へと向かう。
徒歩15分ほどですぐに目的地のすぐそばまで到着した、、が
早速真夏の魔物が牙を向く。

真夏なため草ボーボーになった廃道を越えなければならない。。
しかし相棒はあのインパール伯爵。
迷わず突入。謎の草が刺さったり変な虫が集ったりと散々な道だったが「こんじょだ根性」でなんとか乗り切る。
そして姿を現す今回の物件...


セミナー?の廃墟だ。
基本廃墟はこういう前情報がガバガバな謎施設でも調査をすれば正体は見えてくる、というものなのだがここは違かった。奥に進めば進むほどミステリアスの渦に飲まれるのであった。
この記録と共にぜひ考察してほしい。
潜入。許せ。立ち入り禁止という文字はない。

怪奇①
入った瞬間にピピピピピピ!という謎の機械音が聞こえる。
自分は聞こえたような聞こえていないようなという感じだったがインパール伯爵は顔をしかめて「今、なんか鳴った」と言い張る。
正体はコレか??↓

玄関のすぐそばにあった下駄箱スペースに謎の機械が密集していた。
監視カメラ作動!?いや見たところ防犯系の機器ではない。
この機械はおそらく死んでいる。逆に生きていたらめちゃくちゃ怖いわ、、恐ろしくて機械を調べることをしなかったがいきなり怪奇現象が我らを出迎えてくれた。
そして入って左手には

ホテルのフロントのようなものがある。しかし近づいてみると、

小中学校のありとあらゆる教科書、教材などが散乱していた。
ここはやはりセミナーなのか?ここで子供たちが勉強合宿でもしていたのか?
玄関の先に進むと広い部屋に出る。


食堂か大広間のどちらかだろう。
ここの壁には廃墟の正体に近づけるヒントが貼られていた。

柔道の賞状と日本航空高校の卒業証書を発見。
うん、、わからん。支離滅裂過ぎる。
どちらも関連性がないように思える。平成26年とやけに新しい証書なので来訪者による高度ないたずら説もあるが学生色が強い施設だということはわかった。答えは見つかりそうだ!、、と下を向くと

んなんだああたこりゃああああ!!!!???
怪奇②
額縁に綺麗に入れられたチンポをさらけ出す野獣先輩的な若造の写真が落ちていた、、。
教科書、パイロット、背負い投げ、そしてチンポ
久々に廃墟で頭がおかしくなった。
学生の悪ノリ感のある写真だ。ここで合宿した奴らの遺物なのか?
とりあえず先に進むことにした。

大きめのキッチンがあった。
更に奥へと進むと堂々とゼミ室と書かれたThe・セミナーと言える部屋に遭遇。



大学の講義が始まりそうな部屋だ。この謎廃墟がセミナー施設であることに間違いはないとここで確信した。
汚い男子便所を拝見。

夏の廃便所は恐ろしい。とんでもない虫が出てきそうだ。
恐ろしくて写真を撮れなかったが途中にはスズメバチの巨大な巣が置いてあった。美術品みたいな置き方だったが一匹大スズメバチが徘徊していたので現役の可能性もある。我らは運が良かった。ここに来る際はスズメバチに注意した方が良い。
1階の1番奥には大浴場の跡があった。


セミナー施設にしてはやけに広く豪華な造りになっている。バブル期の旅館に張り合えるくらいのものだ。浴場は1つしかなかったため時間制の男女入れ替え式とかだったのか?
2階に進む。


旅館のような客室的な部屋がいくつもある。
合宿場として利用できる施設だ。旅館を無理やりセミナーに改造した説も出てくる。講義室もチラホラある。ここでは一体何を教えていたのだろうか。。



怪奇③
気になったのがこの施設には男子便所しか存在していない。女子便所がどこにも見当たらなかったのだ!
ここは男しか入れないなにかの育成施設という説も出てきた。
先ほど見かけたチンポ丸出しの写真が頭をよぎる。
もしかして、ここ、、国家機密のホモの楽園...!?
幽霊屋敷より恐ろしいじゃねええか!!
しかし再び答えは遠ざかる。さらに意味のわからない光景が我らを襲う。

3階には広い部屋があった。なんとそこの壁には


この部屋、クサイクサイクサイクサイクサイクッッッッサ!!
怪奇④
リアルな怪奇が待ち受けていた。。
3階の部屋の至る所に気味の悪いアート作品。
少しこればかりは意味不明すぎて恐怖心があった。
いたずらにしてはかなり高度なものだ。ここで作品展示会でも開いてそのまま放置プレイで終わったのか。。
一体この建物はなんなんだ!!
にしても広くて開放感のある部屋だ。窓からの眺めもオーシャンビュー。立地の良さが更に怪しさを漂わせる。


ここなら色々な作業や「プレイ」が捗りそうだ。
3階には他の部屋にも写真が貼られていた。
レベルの高いDQNの仕業の可能性もあるが、真相は藪の中、、

この廃墟の謎を解く最大のヒントをここで発見!
心得だ!笑

1985年頃はバリバリ現役だったこと。
日大法学部がここの権力を握っていたこと。
合宿場というよりも短期寮といった感じの施設として使われていたこと、などがわかった。
寮というよりも更生施設感も少しあるような。。
そして曰く付きの日大の所有物だったという点も引っかかる。
怪奇⑤
インパール伯爵という怪奇。
Episode31でインパール伯爵には廃墟マスターの素質があると語ったが、今回再び彼と廃墟探索をしてわかったことは、彼はマスターどころか廃墟狂であったということだ。
彼は全ての部屋をこじ開け隅から隅まで探索したのだ。。このわけのわからない汚い廃墟の腐りきった引き出しまで全部開けて確認するという、職人というか怪人っぷりを見せつけてくる。スカイリムかよ、、と言いたくなるほどだ。廃墟熟練者である私にも到底できない探索っぷりを今回も見せつけられた。
心臓バクバクだがおかげでめちゃくちゃディープな探索ができて最強の廃墟仲間だと確信した。
そんな彼も入れなかったエリアがあった。最上階の一室。

卓球室?息抜きルーム的な部屋だろう。
一歩いただけで床が抜けそうなとんでもない部屋なため入りはしなかった。
屋上はプールと化していた。

かなり長時間調査をしてしまった。スズメバチだとか管理人的なおじさんだとか倒壊の危険、トラップ、隠れホモなどに襲われる前に撤退!
入り口近くで2人で座り込み早速考察を始めた。
この施設は訪れた者を取り込んでいる。
最初の機械音が鳴った瞬間、俺らは取り込まれた。
この施設からは実は逃げ出せていなくてあの額縁にはちんこを出した自分が写っていて、卒業証書には自分の名前が記されている。
来訪者が次来るその日まで永遠にあのホモ施設を彷徨う、、などと
気が動転していたためか、わけのわからない考察を真剣に長々と話していた笑
品がないところだったがミステリー度が非常に高く冒険回で非常に楽しめた。
廃墟の後は温泉!これに尽きる。
徒歩で隣の駅まで歩き絶景温泉を目指す。

伊豆北川付近
よくみるとペットボトルが妙なところに置かれている。。
パルクール経験者でもなければあそこにペットボトルを置くのは不可能。
あの施設から放たれた怪奇現象か、、??
伊豆北川付近でもインパール伯爵が謎の遺構を発見。
崖沿いに建てられた石造りの別荘跡か?


第二次世界大戦のシチリアあたりの要塞を彷彿とさせるドラマチックな廃墟だ。オーシャンビューの風呂を持ってたのは羨ましい。。バブルの残骸かな。
目的の温泉ではないがやばいところを発見。
ほうほうこの階段の下に温泉への道がっ


いや、殺す気かよ!!
目的地の温泉は海が目の前に広がる超オーシャンビューのガバガバ湯。ここまで海が近い温泉は初めてである。
邪悪な廃墟に行った後はしっかり浄化することが大切である。
綺麗な写真とかは撮れず芸術点は0に近いが、大満足な廃墟回であった。
写真で語り継ぐ廃墟も良し、記憶に残しこうして記事で語っていく廃墟も良し、、料理人の腕によって廃墟の価値は上下するものだと知れた。
ここで終わろう。次回はEpisode39 埼玉に眠る廃村 白岩集落跡もしくは旧旧吹上トンネルをお送りする!さらば



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