ファシズム委員会 -上- デスメタル放送委員会編
- 奥田ゾンダーランド
- 6月29日
- 読了時間: 6分
部活やクラスの話は学生時代の思い出話として鉄板だ。しかし委員会での思い出は難しいものだ。まず存在感がない。福田康夫総理やニンテンドーが出したDSi並に存在感がない。
ロングロングな長編奇談がしばらく続いてしまったため今回はショートショートの星新一的に上下にコンパクトに分けた。
部活ではちょっとアレなラスト青春談(廃盤のため奇談の記事として掲載予定は無し!直接聞きたまえ)
教師関連ではデスキノコとのサイバー戦と色とりどりな中学時代だが委員会でもひどいことが起きたのでお話ししたい。いや、起こしてしまったが正しいか。
中1の時の委員会は記憶に全くない。怖いほどない。所属していなかったオチを信じたい。
話は中2から始まる。
中2から私は放送委員会に入った。
理由は当時ハマり出したデスメタルを給食中に流したかったからというあるあるなやつだ。
放送委員のヌシは1年の頃担任だったデスキノコだった。(問題教師デスキノコについては前回の奇談記事「迷王の教室」で語っているのでよろしければ)
奴は委員会でもしゃしゃっていて放送室のダースベーダーぶった何かみたいな存在だった。
デスキノコはいにしえのプログレハードロックおじさんなため自分の趣味の音楽を中1の時から給食中に流していた。
デスキノコ「たるんだお前らにはちょっと刺激の強いメタルを与えなきゃダメだな」みたいなことを言い始め期待をしたら有名メロパワバンドHelloweenの名盤「キーパーオブザセブン」をひたすら流すというにわかプレイに走ったりと相変わらず何かがズレていた。
そして給食後の理科の授業中に自分に対して
「キーパーオブザセブンはいかがだったかな?」とドヤ顔で言ってくる。
私は当時ハロウィンにあまり詳しくなかったためひたすら「パーキンソン病セブンはいかがだったかな?」とネタにしていた。
2学期以降CDを流せる権限を手に入れたためデスメタルバンド「Arch Enemy」や「In Flames」あたりをかけてみることにした。
デスメタルの中では比較的メロディアスで優しいバンドだが、ハロウィンに比べたらまあ激しい。刺激を求めてるデスキノコにはちょうどいいと思って流してみると後日注意を受けるハメになったのだ!
「あんな激しい曲は流すな。不快だ。次デスメタルを持ってきたら出禁だからな。」
いやそこまで激しいデスメタルじゃねえし!!お前の耳はオガクズ製か!
以後検閲が入るようになってしまったのだ。
こうなったら本当の刺激というものは何かを教えたくなり、真のデスメタルを流してやるという思考へと変わっていった。
ということでCryptopsyというカナダのバンドのNone so vileというアルバムを学校に持って行くことにした。
まあメロディック要素は0のぐしゃぐしゃでリスニングテストで満点取れる優等生も1ワードも拾うことが不可能なほどのデス声というファンタスティックなアルバムだ。
参考までに↓

しかしこんなのを持って行ったところでつまみ出されるのは目に見えていたため、怪しいクラシックのCDジャケットに差し替えて、曲名札には「電撃フリントGOGO作戦。愛のテーマ」などという超平和そうな嘘のタイトルを書き込む。
(当時隠蔽用に使用したジャケ↓)

私は放送室ではグラセフで言う☆☆☆☆状態だったので卑劣な完全犯罪方式に打って出る。
志士みたいな同じ班の友人に放送室に持って行かせることにしたのだ。
志士「は?こんなゴリラのジャケ持ってく俺の身にもなってくれ、、」
私「お前も好きだろ、Cryptopsy、あれが君の勇気ある行動で学校中で流れるのだ!」
という酷い説得をし、なんとか放送室にブツを送り込むことはできた。
そして給食の時間が始まり、嵐やバンプなどが流れ時は進む。
志士「俺は責任取らねえからな。流れなくても文句は言うなよ。仕事は果たしたんだ。」
という洋画のワンシーン的な空気の中、
ついには給食を食べ終えてしまった。
志士「おいあと5分しかないぞ。これは残念な結果に」
奇声が教室に鳴り響く。そして津波のようにくるブラストビートからのアボボボヴォッヴォっ!アボボボヴォッヴォっ!アボボ、アビィビビあギイイィ!!!⤴︎⤴︎⤴︎
「勝った」
と言い放ち何度もガッツポーズをし志士と握手を交わす。
志士はやれやれという表情の中、事情を知る周りの者たちは拍手を送り私の目にはうっすらと涙が浮かんだ。
流れてから30秒ほどで音量が小さくなったところにデスキノコが慌てふためいてる様子が容易に想像でき、このプチクーデター成功体験にドーパミン脳汁が湯水の如く溢れ出た。
そして意味のわからない欲に駆られた私はある目標を立てた。
『デスメタルアルバム「None So Vile」を8日かけて全曲流す。』
である。
志士「くそ、これCD取りに行くのも俺なんだからな、覚えてろよ」とのことで、多大な迷惑をかけてしまった笑
彼はおそらく放送室のブラックリストに載ってしまったため再雇用は不可能となった。
そこで次々と新たな運び屋を調達することにした。
後日、2曲目は次期生徒会長のゼルダのサリアみたいな女子に「給食少し分けてあげるから、なな頼むよ。」という囚人節で頼むと、顔がひきつりながらも承諾。
絶対デスメタルを持ってこないであろう怪しさ0の女子が放送室にNone So Vileを持ってくる。
見事余裕でパスし給食で1発目に2曲目「Slit your guts」流れた。
サリア「うーわ、、うーわ、、、これあたしが持ってったんだよね。うーわ」と真っ青な顔になっており、これまたカルマが低下した。
彼女にCDを放送室まで取りに行かせるのにはさすがに強い罪悪感があったため、放送委員に入ってた吹部の後輩に回収させ部活時に手元に戻るようにするという手の込んだ脱獄系作戦まで用意した。
サリアを運び屋のエースに仕立て上げたかったが私のせいでブラックリスト入りさせられてしまったであろう彼女の尊厳をこれ以上傷つけてはならないと、道徳的心理が働きこの1回きりでお役御免とすることにした。
デスキノコが体調不良で欠勤してると聞いた日には自から乗り込んで爆音でNone So Vile流したり、そんなに仲良くない友人から「これ流してくれたら、あんたのCDを今度持ってってやるよ」という逆オファーが来たりと、ことは上手く進んでいったがいつの日か戒厳令が敷かれたのか None So Vileを持っていっても流れなくなってしまったのである。
だったらという勢いでX JAPANのTOSHIが宗教に入ってた時代に作成されたインチキ詐欺アルバム「トランスX」を持っていったりと、好きな曲を流すという当初の目的から大きく脱線し、復讐(??)のためテロのようなとんでも曲をどれだけ流せるかという謎の聖戦に挑んでいたのである。
正義のために立ち上がったが、愛した物を貶されるという些細な事件がきっかけで、破壊の限りを尽くす闇堕ち将軍もこんな気持ちだったのだろうか。。
放送委員会時代に放送室ジャックをしてやったぜ的な武勇伝が聞けると思ったら大間違いであり、なかなかの小物である私らしい放送工作エピソードであった。しかし次の年の図書委員会ではついに後白河法皇なみの乗っ取りに成功してしまう。
続く



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