楽しみである
音楽界ではグラミー賞
温泉界ではテルメムーン賞(?)
と世の中にはその年のベスト作を選出し表彰するみたいな行事が至るところで行われている。
私は数多くの映画を観てきたがアカデミー賞というものは実に怪しい。
最も敬愛するイタリアの映画監督セルジオレオーネやアランドロンなどが出演するフランス映画に見向きもしなかったアカデミー賞には信頼のカケラもない。
(いつか映画に関する記事も書いていきたい)
グラミー賞もそうである。所詮どれもアメリカやイギリスの価値観の押し付け大会である。日本レコード大賞なんて論外だ。
では何が正しいのか?
それは自分である。皆が一人ひとりそれぞれ自分で音楽や映画の世界を切り開いていきオリジナルの順位をつけてしまえば良いのである。
他人が決めた順位に従うなんぞ帝国主義がすることじゃ!!
以前記事で書いた最優秀温泉を決めるテルメムーン賞と同じノリで今回は長年自分が極めている音楽で表彰会を開いていきたいと思う。
各年のアルバム作品賞からやるのが妥当だと思うが本記事では先にダリアアート賞(アルバムジャケット)からやっていきたい。
何故ダリア賞という名前なのかについて
人生で初めてハマったバンドはBeatlesだがCD集めのきっかけを与えてくれたのはX JAPANなので4thアルバムのDAHLIAから取ることにした。語呂いいし(適当)
アルバムのジャケットアートというものは芸術作品であり、音楽の世界に入る為の手助け、言わば玄関のような役割を果たしている。それなのに日本の音楽のアルバムジャケやグラミー賞の作品のジャケと言ったら、手抜き&間抜け&アイドルの顔だけのオンパレードで々たる有様。。
そんな世の中に納得いかず、ついに各年最高のジャケを独断と偏見で決めさせてもらった。
これはグラミー賞でもやっていなかったジャンルである!
1990年 ベストアート賞
Helloween /Pink Bubbles Go Ape
ドイツのパワーメタルバンドHelloweenの4th Albumである。
ハードロックよりでメタルファンから叩かれた本作だが、古き良き70年代アメリカを彷彿とさせる世界観が魅力的で評価できる内容だ。
懐かしみのあるホテルの廊下と魚を食べようとするお姉さん!シュールさが一周回って芸術になる感じがたまらなく良い。
1991年
Dream Theater /Image and Words
アメリカ出身の有名プログレッシヴメタルバンドDream Theaterの2ndアルバムである。
不思議な世界観が魅力。大坂なおみみたいな少女が見た夢を音にしたような内容だ。
この年に出た各バンドのアルバムジャケットは全体的にへぼくこれが1位になってしまった。良いとは思うが特別好きなジャケットではない。ドリムシ最高傑作と名高い本作だが3曲名以降の良さがわからない。
8th、9thの方が圧倒的にクオリティ高いと思うのだが。。
1992年
Dark Tranquillity/Sky Dancer
メロディックデスメタル四天王の長男的存在であるスウェーデンの大御所バンドダートラの1st albumだ!北欧ならではの美しい風景に心打たれる。ただ内容は構成ぐちゃぐちゃの未完成メロデスなので聴いてて頭がおかしくなってしまう笑 ジャケットは良いけれど中身は恐ろしいみたいなパターンも稀にある...
1993年
In flames /Lunar Strain
ダートラと同期のメロデス四天王の一角In Flamesの1st。デスメタル色が強い中、宇宙のダークさを上手く芸術的に仕立て上げある力作だ!
派手ではないが構図が最高に好きだ。
1995年
Red Hot Chili Peppers/One Hot Minute
世界的に有名なアメリカのロックバンド、レッチリの6枚目の作品。内容はイマイチだがこの少女がピアノを弾く不思議な絵の中毒性は半端ではない。大好きなジャケの一つである。
1996年
Opeth/Morningrise
スウェーデン出身で北欧の暗黒神と呼ばれるプログレッシヴデスメタルバンドのOPETHの2ndアルバムが受賞。田舎のじいちゃんの家付近を散策してたら見つかりそうな池という感じがしてどこか懐かしさや哀愁が凄まじいので好きなジャケだ笑
内容は10分超えのメロデス大曲が5つ入っているという尖り散らした作品だ。
1997年
Night Wish /Angels fall first
フィンランドの有名シンフォニックメタルバンドのナイトウィッシュの1stが受賞。内容は散々だがこの美しいジャケには一目惚れだ。
1998年
Deep Purple / Abandon
ロック大国イギリスの超有名大御所ハードロックバンドのディープパープルの16thアルバムが受賞。屋上から飛び込みという悲惨さと美が上手く融合している不思議なジャケで惹かれるものがある。内容は黄金期の彼らに比べるとかなり物足りないものになっている。
1999年
Opeth/Still Life
オーペスが2度目の受賞を果たす。今回は4thアルバムで村を追われた男がマリンダという女性に会いに舞い戻り悲劇的な結末を迎えるコンセプトアルバムで名盤である。
2000年
Okean Elzy/Янанебібув
今話題のウクライナ出身のロックバンドOkean Elzyの2ndアルバムが受賞。ビートルズをも彷彿とさせる名曲が数多くあり、リーダーのヴァカルチュクは大統領候補にも一時期なったほどの大物なのに何故か日本では無名なのが悲しい。今作はジャケだけではなく内容も良いのでウクライナの平和を願い受賞とさせた。
2001年
Sonata Arctica/Silence
フィンランド出身の有名メロスピバンドで雪国をテーマにしている。フィンランドの自然の美しさをこの1枚で堪能できるので大好きなジャケだ。
かつて美術の課題でパクったこともある。
2002年
Firewind/Between Heaven and Hell
ギリシャ出身のヘヴィメタルバンドの1st。夕暮れの浜辺に少年というズルい最高の組み合わせだ。リメイク盤は品のない炎メラメラジャケになってしまい残念。
2003年
Dream Theater/Train of Thought
ドリムシ2度目の受賞。ダークで不気味で不可思議というデヴィッドリンチ監督の世界観に近いため好きなジャケだ。ジャケから想像が付くようにドリムシ史上最もヘヴィで恐ろしい内容だ。
2004年
Rhapsody of Fire/ Symphony of Enchanted Lands2
イタリア出身の有名シンフォニックバンドラプソディの5thアルバムが受賞。大袈裟なシンフォニックがくどくてあまり好きになれなかったバンドだがこのアルバムは中々に好み。空の色合いやら奥行きがありそうな空間が素晴らしい。
2005年
Dark Tranquillity/Character
ダートラ2度目の受賞。内容も酸性雨が吹き荒れる近未来都市といった世界観でかっこいい。
2006年
Angra/Aurora Consurgens
世界的に有名なブラジルのメロスピバンド、アングラの6th。「オーロラコンサルジェンス」という人間の心の解剖をテーマにした大昔の欧州の文献からジャケも内容も引っ張ってきている。地味扱いされているアルバムだが独特な世界観や超絶テクニカルなアングラが聴けるのでお気に入りの作品だ。
2007年
Dream Theater/Systematic Chaos
ドリムシの9枚目の作品で今回で3度目の受賞という快挙。内容もそうだが異世界感溢れる彼らの創るワールドには毎度驚かされる。
2008年
Opeth/Watershed
ドリムシに負けじとオーペスもここで3度目の受賞を果たす。やはりこの霊界感ある冷たいジャケの芸術度と言ったら凄まじい。。
2009年
Dark Moor/Autumnal
スペイン出身のシンフォニックネオクラシカルパワーメタルバンド、ダークムーアの7thアルバム。馬車が秋の細道を駆け抜けていくようなこのジャケ、、発想勝ちとも言えよう!内容もグッドだ!
2010年
Alcest/Écailles de Lune
フランス出身のポストブラックメタルバンド、アルセストが受賞。内容もジャケも神秘の一言に尽きる。
2011年
Saille/Irreversible Decay
ベルギー出身のシンフォニックブラックメタルバンドの1st。洞窟に光が差し込む、その先には1本の柳、、、これも美しい絵である。
2012年
Therion/les fleurs du mal
スウェーデン出身のシンフォニックプログレッシヴメタルバンドでありオペラメタルの先駆者セリオンの12枚目の作品。埋もれてしまった過去のシャンソンを掘り起こしそれをベースに創り上げた異色作で全編フランス語になっている。美術館のようなジャケのカリスマ性にやられる。
2013年
Dark Moor/Ars Musica
2度目の受賞となるスペインダークムーア。一目惚れした大好きなジャケだ。
2014年
Pink Floyd/Endless River
誰もが知っているであろうイギリス最強のプログレバンド、ピンクフロイドの最終作品。1970年あたりからこの賞をやっていたらピンクフロイドの独壇場になっていることが予想されるほどジャケが凄まじいバンドだ。今回も期待を遥かに上回る芸術性意外性を兼ねそろえた貫禄ジャケを見せつけてきて若手バンドは出る幕無しである。
2015年
Riverside/Love Fear and the Time Machine
ポーランド出身のプログレバンドの6枚目である。
美しくも不可思議という「夢」を音に変換したような術を持つバンドである。このジャケは構図はもちろん色のセンスがこれまた良い。
2016年
Thy Catafalque/Meta
ハンガリー出身の変態アバンギャルドブラックメタルバンド。狂気と芸術が入り混じるカオスバンドでかなり上級者向けだ。神々の世界を表したようなサウンドにぴったりなエグいジャケットに心を打たれる。。平和そうな見た目だが蓋を開けてみると暴虐の極みでかえって興奮してしまう。気味の悪い僕の性癖を刺激してしまうとてつもない一品だ。
2017年
Samael/Hegemony
スイス出身のインダストリアルブラックメタルバンド、サマエルの11th。オカルトや宇宙をテーマにしたバンドでフリーメイソン的なこのジャケはそそるものがある。あと正直この年のジャケはどれも大したものではなく棚ぼた受賞感もある笑
2018年
Gazpacho/Soyuz
ノルウェー出身のアートロックバンド、ガスパチョの10作目。ふざけたバンド名だが内容はアートの極みでとても良い。まあ、僕は夕暮れの絵が好きなだけかもしれん。。笑
2019年
Opeth/In Caude Venenum
オーペスはついに4度目の受賞となりジャケットアート賞最多受賞バンドとなった。ジャケも内容も芸術を極めすぎて我らの手が届かない領域まで行ってしまった模様。
2020年
Myrkur/Folkesance
デンマーク出身のアマリーブルーンという一人でフォークブラックメタルバンドをやっている最強の女性が出した3枚目のアルバム。メタル界では女性は飾りものになりがちだが強い思想を持つ彼女は自ら曲を作り淡々と活動をしている。かっこよすぎる。
2021年
Moonspell/Hermitage
ポルトガル出身のゴシックブラックメタルバンド、ムーンスペルの12作目。ダークで疫病、災害、呪いなどをテーマにしているバンドだが国内ではスター的存在である。滅びの美学といったジャケで好きだ。
2022年
Edenbridge/Shangri-la
オーストリア出身のシンフォニックゴシックメタルバンド、エデンブリッジの11作目が受賞。サビーネ嬢という女性ヴォーカリストが在籍していることで有名。天国をテーマにしたバンドであり他の女性ヴォーカルメタルバンドとは一線を画す浮遊感あるサウンドが持ち味のグループだ。このサビーネ嬢は1stからずっと在籍し続けているところも魅力の一つだ。女性はある程度の歳になると表舞台から去ることが多いが、大切なのは美貌ではなく生き様だと思っている私にとってはこのサビーネ嬢、、どんなに歳をとっても永遠に推せる存在だ!
この先、どう更新され塗り替えられていくのか、、楽しみである!
この中であなたのお気に入りのジャケがあれば教えてもらいたい。もしくはこんなもんよりすげえジャケやバンドを知ってる!という方もドシドシ教えてくれ!
次回は作品賞をやりたいところだがその前に受賞を逃したものの神ジャケ認定できるノミネート群とかの紹介もできたらやりたい。
さらばだ!
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