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あるヒネクレストによるライブレポート 平沢進編

注意!

この記事は平沢進のファンか私を精神分解したいという変態しかお勧めできません。

常人はここで引き返してください。他の記事を読んでください。


ライブレポート File7 平沢進

1.23 東京 非コード人のアコード

ライブレポートまでの前置きがちょっと長いです。ライブの様子だけ聞きたい方は下にスクロールして

「私と平沢進」「ライブに行こうと思ったきっかけ」は飛ばしてください。


[私と平沢進]

存在は大学1年の頃から知っていた。大体今から10年前である。友人から怪作アニメ映画「パプリカ」を勧められたことがきっかけで存在を知る。また友人のレポート代行バイトで今敏監督に触れたことでアニメ「妄想代理人」などのその他の作品でも平沢進の実力を知ることになる。ただこの時は面白い曲を作るキテレツなおじさんというイメージだけで終わり、なぜか深掘りには至らなかった。

(この当時はストラトヴァリウス、セリオン、ドリムシなど王道シンフォニック、プログレ系のメタルに凝っていた。)

大学卒業後はメタルにこだわらなくなり音楽産業途上国の文化的な音楽にハマり出したことで、音楽の世界が広がった。(南米音楽、タンゴ、ラテン系、電子音楽などなど)

そして2024年、ハマれるバンドに枯渇していた頃に、偶然YouTubeにパレードを演奏する平沢進が現れた。

「なんじゃこりゃ笑笑」と笑いが混じった衝撃で脳が支配された。パフォーマンスのえぐさは勿論だが、私を一番驚かしたのは曲そのものである。パレード自体は昔から知っていたのに前回聴いた時の「面白い曲」から「なんて唯一無二の曲なんだ」という感想に変わっていた。

その直後に「論理空軍」という曲のMVを見た。

これは天才だ。怖いほどの天才だ。

私の音楽理論をぶっ壊すほどのやばいやつだ。

鳥肌がたった。ただこの当時は日本の音楽に抵抗があったり、長い歴史を持つ平沢という世界に足を踏み入れることに躊躇していたりで本格的にはハマれなかった。その年の年末にアルバム「回=回」を聴き再び平沢熱が再発。そして2025年にアルバム「現象の花の秘密」を聴いたことで完全に沼に落ちた。

今まで聴いてきたバンドは平沢進に到達するためのPHASE(段階)であったと言えるほどにまずは曲で圧倒された。それだけでなく彼の音楽に対する考え、思想、キャラとしてのカリスマ性や面白さ、常に新しいことにチャレンジしていく発想力と意外性、どこを取っても自分が目指そうしている世界観に大きなヒントや人生に深みを与える存在と確信した。

アルバムを半分くらい開けた時点で子供の時から自分の中で絶対的王者だったビートルズを上回る存在になってきた。

そして私は2025年7月に人生で初めてファンクラブに入ることになった。

[ライブに行こうと思ったきっかけ]

2025年夏に「Green Nerve」会員になった時には一つの決心がついていた。

ライブに行きたい。絶対に行きたい。

平沢進のライブは会員にならないとまずチケットを取れないと言われているほどに倍率が高い。(凄まじい存在なのにも関わらず平沢本人がメジャー路線を自ら断ち、アンダーグラウンドに活動しているステルスメジャーを名乗っているためキャパが異様に狭いのも原因)

会員になった理由はたくさんあるが大きな一つにはライブチケットを獲得するためだった。

ライブ嫌いの私が自発的にライブに行きたいと思ったのはこれが初めてであった。

・ライブなんて大多数の人間と同じ思い出を分け合うだけのオリジナリティのないもの

・ただ疲れるだけで芸術的に音楽的世界を楽しめないビジネス的儀式

などと敬遠してきたが

「私を驚かせた平沢進とは本当に存在するのかこの目で確かめたい」

「商業主義的活動が皆無なステルスメジャー平沢進に皆はどうやって辿り着いたのか。ナンバーワンと言えるアーティストを目の前に広がる群衆はとてもモブとは思えず、この渦の中なら自分は儀式の1部になっても構わない、と思えた。」

「ライブ一つひとつにテーマや重みがあり、DVDでみたあの衝撃を生で体感したい。彼のいつ終わるかわからない音楽人生の生き証人になりたい」

「フィギュアのプルシェンコやSASUKEの又地みたいに人生をかけれる圧倒的な推しという者にこの身と時間と金を捧げたい」

などなど

様々な思いが重なり、革命的思考でライブチケット争奪戦に1人で立ち向かった。


そして会員の力を発揮し今回この「非コード人のアコード」のチケットをもぎ取ることに成功した。会員でも落ちてる人がいたためガッツポーズが出た。


【ライブの感想】

・料金:☆☆☆☆☆ 7000円台 一番安い

・会場:☆☆ 豊洲PIT

オールスタンディング。評判の悪い会場だがまあそんなに悪くは感じなかった。

・会場民度:☆☆☆☆

老若男女全てがミックスという衝撃。

70年台から活動しているレジェンドなのに若い女性が多かったことに驚愕。これだけで異次元味を感じた。皆それぞれ何か抱えてそうにも感じだがカオスの先の秩序を感じ平和だった気がする。

・セトリ:☆☆☆

数ヶ月前に出た新作「unZIP」がテーマのライブ。平沢はアルバムがテーマのライブではその作品の曲を全て演奏するという徹底っぷりを見せつけてくる。今回もunZIP収録の曲は全て入れてくれた。またこのunZIPは本丸と言えるソロ名義ではなく、核P-MODEL名義で出しているためセトリにはソロ曲は皆無で全てP-MODEL、核Pで発表した曲しか組み込まれていない。ここらへんの世界観を貫く姿勢も凄い。(核P名義でのライブはこれまでも核Pで作品を出すたびにやっており、ある意味安心のブレないセトリと言える)

平沢は普通のアーティストは違い1発盛り上げるためのお決まり曲をやるほうが珍しく、何十年も演奏されてないサプライズレア曲を組み込み盛り上げるというミュージシャンの鑑と言える手法をとっている。

詳しくはこの後に書くが21世紀に入ってから一度もやっていなかった新型「CLUSTER」を浴びれた第1号になれたのは嬉しかった。

Julia Birdなどの激レア曲も聴けて良かった。大好きな曲はそこまでは入らなかったがテーマ性のことを考えると上々と言える内容だ。

参考までに当日のセトリ

  1. サイボーグ

  2. Solid Air

  3. Phase-0

  4. ハルディンドーム

  5. 幻想鉄道

  6. 窓際の大惨事

  7. パルテノン

  8. Julia Bird

  9. ヴェロニカ

  10. PHASE-6

  11. Rocket Shoot Ⅱ

  12. バイバイHalycon

  13. Zebra

  14. Timelineの始まり

[Encore 1]  

15. Parallel Kozak

[Encore 2] 

16. CLUSTER

[W Encore]

17. モイポーリア


・ライブのパフォーマンス:☆☆☆☆☆

平沢の動き、ギタープレイなど全てが計算された美しさを放っており1秒足りとも目が離せなかったが、中でも一番驚いたのは声である。フジロック2021の映像を見た時は、さすがに70前後になると衰えるか、、とある程度覚悟はしていたが蓋を開けてみるとびっくり。とんでもない歌声である!

DVDで編集されてるレベルの声量で「嘘だろなんちゅう老人だ...」とこの71歳の化け物っぷりに驚きを隠せなかった。所々口パクのところはあったが生歌率が予想よりずっと多く、2017年の第9曼荼羅時代レベルの声が戻っていて完全復活の瞬間を目の当たりにした。当の本人もライブ後のTwitterで「調子が良かった」と呟いているほどだ。だろうな、となった。会人2人組の動きも面白くここまで飽きがこないライブは初めてであった。


・整理番号:☆☆☆☆

キャパ3000程の中で500番くらいだった。当たりの部類である。中央の前から10列目くらいに陣取ることができあのキャパの中では相当良い位置で観れた。しっかりと視界に平沢進の全身が入るほどの好位置だ。運が良かった。


[ライブ全体感想]

会場に着いたのは開場の30分ほど前。初の物販争奪戦に挑もうとしていたのだが疲労のため夕方起きという大失態をしてしまった。

しかしなんとバッジとメモリアルカードは残っておりほとんど並ばずにゲット。

大阪ではこの時間帯になると完売していたらしいので助かった。(メモリアルカードとは:ただのかっこいい記念カードというだけでなく後日、裏に記載されているパスワードを入力することでライブ写真20枚以上、ライブ音源数曲、スペシャルムービーなどが配布されるという超お得な代物である。これでたった2500円なのはえぐい。)

会場はかなりギューギューだった。左隣にいた顎の尖った若い派手な女がいたのだがこれがとても恐ろしかった。客がどんどん増えるたびに我らは前にどんどん押され、その度にアゴネキは「うーん!うーん!」と唸っていた。ここまではまだ全然良い。このあと彼女は妖怪化するのだ。

ここからは演奏順に追っていきたい。

1曲目 サイボーグ

40年前の曲だが大好きな神曲。一瞬伝説の初期曲「美術館で会った人だろ」を匂わせるイントロで場内をざわめかせる憎たらしい演出を見せる。

目の前に平沢が現れた瞬間鳥肌が立ち、かつてないほどに「本物だ、、」感に襲われた。「うおおおお!」と思わず声が出てしまい初めてライブ会場で叫んだ瞬間でもあった。

レーザーハープを放ち始め、歌を唄いだすと、ここは現実なのか夢なのかもわからない状態になるほどの感覚になった。

携帯やパソコンの画面でこの1年ひたすら観続けていた異世界のキャラクターみたいなものが目の前にいるのだ。

隣のアゴネキは平沢は見た瞬間「おおおおーん!おおおー!」と大号泣。

たしかにこちらも目頭が熱くなる程であったが「こいつ大丈夫か!!?」となった。

セトリを知らない状態で大阪初日の公演に行けたら1発目のサイボーグの感動は一生ものだっただろうなとも思え、どの公演に行くかで感想も変わってくるものなのだと実感。

窓際の大惨事を途中にぶち込むというアレンジも面白かった。


2曲目 Solid Air

こちらも過去曲。平沢のデストロイギターとシャウトを楽しめ、これもまた画面の中でずっと見てきた必殺技を生で観れているという感動に襲われた。


3曲目 Phase-0

新譜から。やはりこの曲はかっこいい。ここまでの盛り上がりは凄まじい。新譜は基本生歌なので歌唱力の高さを味わえた。


4曲目 ハルディンドーム

新譜から。ちょいと落ち着いた曲調で良い箸休めとなる。サビで平沢が両手を巧みに操り両方にいる会人たちを操る演出が忘れられなかった。


5曲目 幻想鉄道

新譜から。これも好きな曲だ。バックで流れる線路の映像が曲とマッチしていてカッコよかった。


6曲目 窓際の大惨事

新譜から。サイボーグで少しだけ歌ってたやつ。


7曲目 パルテノン

中盤のハイライトその1。新譜からの曲で途中に平沢進初の試みである長いモジュラーシンセソロを挟んでくる。会人がカメラを持ち何をしているのか背景の画面に映してくれているのだが難しくてわからない笑 ただこのライブならではと言えるレアな瞬間をこの目で見届けられて幸福であった。


8曲目 Julia Bird

超レアな過去曲。P-MODEL時代に出した舟というアルバムからの曲であり、この作品の曲自体全体的にレアなのでビッグサプライズである。大阪の初日に参加した人の何人かは新曲と勘違いしたそうだ。無理もない。

今回のライブのキーアイテムである赤い扇をフル活用しており、能を彷彿とさせる和のカッコよさをだすというまたも新境地な演出を見せてくる。3人がバシッとピッタリのタイミングで扇を操るターンのかっこよさは異常。


9曲目 ヴェロニカ

新譜から。好きな曲だが前2曲のインパクトが強くあまり覚えていない笑 ただ良いクッションになりライブの流れは完璧と言える。

そして隣のアゴネキである。暗転したり、平沢が1度舞台から姿を消すだけで「ヒラサワ!?ヒラサワーー!!ヒラサワーー!!」凄い声で叫びだす。しかしこれでもなぜか平沢世界では正常と思えてしまう民度なのだ。異様な平沢のライブDVDを観ていない勢からすると「なんだこの集団は!?」と間違いなく思われるだろう。


10曲目 PHASE-6

新譜から。今回は新型レーザーハープである「麒麟」を初披露する記念すべき場でもあり、この曲ではレーザーを目一杯使っていた。

最もレーザーのパワーを身体と耳で味わえた1発となった。


11曲目 Rocket Shoot Ⅱ

本ライブのハイライトその3。有名寄りの過去曲。この曲では平沢が大型のカメラを抱えステージ上から観客をひたすら映しながら歌うという、これまた面白技を繰り出したナンバーとなった。しかも被写体がそのままバックスクリーンに映し出されるというシュールな演出付きだ。カメラにおそらく自分も入っていた。思わず向けられた際には周りの客同様思い切り手を振った。こんな姿知人には見られたくないかな笑


12曲目 バイバイHalycon

新譜から。過去に「それいけ!Halycon」という可愛い曲を平沢は出しており、その曲を演奏する際にはウイルスみたいなマスコットキャラが元気よく動き回る映像が度々流れていた。しかし今回はそのHalyconとバイバイする曲なのである。曲のラストにHalyconが天高く飛んで去っていく映像が流され、観客全員はバイバイと手を振る。自分も「あーあいっちゃったー」という感覚で手を振っていると隣のアゴネキが「いやあああああ!!!いかないでええええ!!」再び号泣。

「うん、おまわりさんこちらです」案件にはなってきた。

13曲目 Zebra

過去曲。新アレンジが聴けて良かった。8年前のライブでやっていたため衝撃度は薄めだが嬉しい選曲だ。

14曲目 Timelineの始まり

新譜で1番好きな曲。ここらへんになってくると身体の熱もMAXに達していたためただ盛り上がってた印象だ。

頭を下げて「ありがとう」と言い去っていった。平沢は基本的に片手を少しだけ挙げてありがとうと言い放ち去るスタイルだったのだが、今回は深々と頭を下げてのありがとうであった。彼の中で何か客に対して気持ちの変化があったのか、、。


[Encore 1]  

暗転した際に四方八方から飛び交うヒラサワー!!という掛け声。DVDでみたあの景色の中にいるという不思議な感覚だ。自分は言わないと決めていたがうっかり1度だけヒラサワー!と叫んでしまった。それほどまでに楽しめていたのだ。

ここでようやく平沢のMCが始まる。(彼はここ30年近く終盤までは一切MCを挟まないスタイルを貫いている。)

・恒例の会人の紹介

「えーなにを言おうとしたんだっけ」

(笑い)

そして今回のMCの目玉となる出来事があった。まさかの明和電機の社長登場である。

今回の新型レーザーハープの開発をしてくれた会社であり、知る人ぞ知る珍楽器オタマトーンの生みの親でもある会社である。

ステージに現れ、

「おおーーー!」となり

静まり返る。

平沢「はい、明和電機の社長でした」

と言われ静かに去っていく社長。

この商品紹介のようなシュールなターンで会場は再び笑いの渦に。

そしてアンコール曲へ。


15曲目 Parallel Kozak

ここで今回唯一の核P過去曲。しかも謎インスト曲笑 大阪でもやっていたのに思わず「おお」という声が出てしまいちょっとハズい思いをした。


16曲目 CLUSTER

東京公演のみのサプライズ枠である。

最後に演奏したのが90年代という激レアP-MODEL曲である。お気に入りの曲というわけではないが「そこ来たか!」と自分の会場も大盛り上がり。全通したくなるフォンの気持ちもよくわかる。(翌日Speed Tubeとかもやったと聞いて、、) 

記憶違いでなければアンコールはもう1回あった。(普段は1回だけのはず)

最後の曲ということで「えーーー!」と観客が言うも無反応笑 (「ええじゃない」などのドS返しを期待していたファンはたくさんいたはず笑) 

今回はお預けとなった。


17曲目 モイポーリア

非コード人のアコード最後の曲はunZIPでもラストを飾るモイポーリア。最後らしい曲で壮大に幕を閉じた。

最後は再び頭を下げてのありがとう、

無事公演終了となった。


人生で初めてライブそのものに没頭した。しかし疲労はゼロ。ただぼーっとしてしまった。

そして隣のアゴネキはむふんむふんと情緒不安定になり「きえええーー!」と高速で去っていった。。。普通なら害悪客枠なのだが不思議と平沢の世界観に合っているため許されると言う奇怪極まりない現象を目の当たりにできた。


[個人的戦果]

今まではライブに行くとなると出待ちやサイン、動画を残したりして、それを個人的戦果としてきた。

平沢のライブは基本撮影禁止だ。欲を言えば映像や写真を残したかったが、彼がこれまで築き上げてきたスタイルに横槍を刺してはいけない。自分を回収船のごとく操って我が人生のパーツ集めの一環としてライブをこれまで観てきたが、今回は違った。平沢進という巨大な船に乗せてもらう側になった気分だった。船には船のルールがある。その船が本当に好きなら、ただの乗客として渡航を楽しめ。こういうことだ。他のアーティストを見下しているわけではない。島巡りをしていた人物がある大陸に魅せられたという表現が正しいだろう。大陸に挑むには全く違ったアプローチや心構えをしなければならない。もちろん過去の島巡りの経験を活かしてだ。

平沢進のサインをもらいたいという気持ちはあるがこの船に乗った時にはそんなことすら忘れる。ましてや船長に会いに行くなど愚かで不敬な考えだと普通に思えてしまう。天皇と信者の関係じゃねえか、と言いたくなるがそう言うものでもない。

ライブ後に平沢はこんなツイートをしていた。(タオのライブ後だが)


『超越空間は「仰ぎ見る角度の先にある」と、青年の顎を無意識が引き上げ、全身全霊でその声をこの世の光源と同化せしめんと共に歌う青年よ、大丈夫だ。キミが見ているのは超人ではなく君自身の可能性の投影だから。


という文字が私の額に見えれば人前に出た甲斐がある。』


想いが確信へと変わる。いつか自分も同じ土俵に立てるようにエネルギーをくれるお方であり、「神」ではなくあくまで「師匠」という存在であること。

長々と色々だべったが心の底からライブを楽しめる人物に初めて出会えたというわけだ。

ひとりの客として。

唯一無二の世界を作り上げる夢をみるひとりの客としてだ。前の記事で、ライブそのものは楽しむものではない、と説法を垂れていた奴がこのざまだ。

そうだろ兄弟


ライブレポート File.8

平沢進 タオの3つのエコー E

4.2 東京

4.1〜4.2の2日間の間に3公演をやるという相変わらず鬼畜体力爺さんであり、そのうちの2公演目にいけた。4.2の昼である。

今回は会員限定ライブであり、平沢の誕生日である4.1に彼からの逆プレゼントということで去年中国で行われた上海公演の完全再現ライブとなった。今回のキャパはたったの1300ほどで平沢には小さすぎる箱だったため、今回の倍率は更に高いように思えた。

しかし!再び奇跡を起こしチケットゲット。

前回からわずか3ヶ月で平沢進をみれる、こんな嬉しいことはない。ミッション感覚ではなくただただライブの日を楽しみに待った。


【ライブの感想】

・料金:7000円代

・会場:☆☆☆ 渋谷 Spotify O-East

渋谷の町自体はマリカDQNタウンで大嫌いなのだが会場はまあまあ。

・会場民度:☆☆☆☆

馬の骨まみれなので治安は最高。四方八方はまた若い女性の客だった。が!1人だけ害悪なのが前にいた。見た目はただのチー牛っぽいがこいつがライブ中に「ひらさわたんおめー」「ほらえーじゃない言ってー」など空気の読めないエアブレイカー砲を次々と言い放ち平沢の世界観が少し汚れてしまったのが残念だ。おまけに体臭がかなりキツく参ってしまった。まあ平沢ライブの過去のDVDをみても客席はメイド服着た女性の横に難しい顔をしたサラリーマンみたいなのがいたりと全人種が集う場所でもあるので時には妙なのも混じっていても不思議ではないが、こういう輩は勘弁してほしい。彼こそメタルのライブの最前線送りにしたいところだ。


・セトリ:☆☆☆☆☆

上海公演ということでフジロック同様に初心者向けのセトリとなったが、基本彼のライブはディープなセトリが多いので、結果的に初心者にもマニアにも嬉しいセトリとなっている。今回はテーマ性も薄いライブなため、ただただ楽しむというお祭りエキシビジョン感もあり素晴らしいものとなった。

(初心者向けと言っても死のない男など珍しい曲はぶちこんでくれてる)

参考までにタオ3のセトリ。

1.ENOLA 

2.TOWN-0 PHASE-5 

3.アディオス 

4.白虎野の娘 

5.Kingdom 

6.死のない男 

7.夢みる機械 

8.現象の花の秘密-E 

9.論理空軍 

10.フ・ル・ヘッ・ヘッ・ヘッ 

11.賢者のプロペラ 

12.白く巨大で 

13.庭師King 

14.ロタティオン

MC(アンコール)

1.アンチモネシア 

2.Timelineの終わり

基本公演によって曲や曲順を変えてくる平沢だが今回は3公演とも珍しく統一という形をとった。


・ライブのパフォーマンス:☆☆☆

声は非コード人の方が出ており、派手な動きも抑えめだった。ただ後述するが人生で一番楽しめたライブとなったのだ。


・整理番号:☆☆☆☆

整理番号600番台という微妙な数字を引いてしまい、ハズレの部類に入ってしまうのだが、会場に入るとあれよあれよというまに前の方まで行けてしまい結果的に前回よりも平沢に近い位置につけてしまった。おまけに前方にいる客は全員背の低い女性まみれだったため特等席となった。(上手寄りになってしまったが前から5列目ほどまでの位置につけた。ステージまでなんと10mほどだ!)


[ライブ全体感想]

会場入場時に平沢進からのミニプレゼント

「OKAGESAMADEスマホ拭き」をいただく

お守りのようにも見え、心温まるプレゼントとなった。

おかげさまでって感謝したいのはこっちなのに、、

そして開演までの間になんと女性客が4人も倒れる。会場の熱気はたしかにかなりのものだったが、身体の弱い客が多いと言うことなのか。


OP

胡散臭い中国語のアナウンスが流れる。

そうか、今回は中国公演の再現だからここまでやるのか、、と驚き。そして字幕をみると

「中国人の皆さんへ。今日はあなたたちだけに特別にとある秘密をお話ししたいと思います。日本のミュージシャンは楽器を自分で運び出します」

!!?

この瞬間72歳を迎えた平沢進がレーザーハープやギター、テスラコイルを乗せた大きな台をステージ上に引きずり出しながら登場

そう来たか!やべえよこの老人と!

思わず心の底から歓声を上げた史上最高の入場シーンとなった。過去にもこの演出はやっているが、老人になった今、これをやってのけるのはかっこよすぎるし生で観れて良かった。


1曲目 ENOLA 

オープニングナンバーとして相応しすぎるP-MODELのアグレッシヴトラック。

サビでポスターの惑星を持つポーズを決めながら歌うシーンは頭から離れない。


2曲目 TOWN-0 PHASE-5 

平沢定番曲シリーズ。破壊力はすごい、生で聴けて良かった。ちょっと苦しそうに歌っていた?


3曲目 アディオス 

中国公演のセトリは頭に入っているはずなのになぜかこの曲が入っていることだけ忘れており、思わず「おお」と言ってしまった。

万人受け型の平沢ポップソング。これも定番曲として今後も演奏されそうだ。


4曲目 白虎野の娘 

平沢定番曲というか代表曲。米アカデミー賞のノミネート候補にもなった映画「パプリカ」の主題歌の原曲であり、綺麗な曲だ。歌の難易度は高すぎるため、これは流石にサビなどは口パクだった。ただ生で聴けて良かった。

5曲目 Kingdom 

何度か演奏されており、そこまでレア度は高くないが、このラインナップの中では異彩を放っている。90年代タイショック時代のアジア色が色濃い一曲である。スクリーンに映る金色の映像とサビで会場全体を両手で指差していく演出が強く記憶に残っている。きっと中国のお客さんに向けた選曲だったのかも知れない。


6曲目 死のない男 

今回唯一のレア曲。初期三部作の中でもライブ演奏率が極めて低い3rd「ヴァーチャル・ラビット」からの1発。かっこよさを秘めた変態実験曲なのだが、今回これをただ演奏するだけでなく平沢は新たな試みをみせてくれた。ライブ中に歌いながらパソコンを遠隔操作しスクリーンに映る炎を操るといった魔術師感ある新技だ。スクリーンにパソコン感溢れるアイコンが出てしまったり、不思議な動きになってしまったりとシュールさのほうが勝ってしまったがそういうとこも含めて最高のライブだと実感。


7曲目 夢みる機械 

このライブのハイライト①

定番曲と化したカルト曲だが、これを一番楽しみにしていた。みんなと一緒にサビで指をあげたり、平沢に操られ屈伸したり、テスラコイルに全員でお辞儀したりと完全なる宗教儀式であるが、心の底から楽しんだ。大勢の人間と同じことをすることが大嫌いな私が喜んでピースの1部となってしまうというわけだ。この世で一番商業主義からかけ離れたアーティストであり、それぞれのファンが独自のルートでここへたどり着いているため、嫌悪感が皆無というのもある。また曲のイントロ部分で足踏みと手叩きをする会人と遊ぼうコーナーがありこれも最高のアクセントとなった。

好きなものを純粋に好きと言ったり、楽しめたりする子ども時代の汚染されていない精神を唯一解放して良い場所を見つけたと今は結論づけている。


8曲目 現象の花の秘密-E 

大好きな曲。ハエスプレーやハンドマイク、チェーンソーなどのぶっとび演出で有名な曲だが、シンプルに美しい曲で今回はおとなしく演奏さてくれた笑 平沢からすると少し休憩ターンだった模様。


9曲目 論理空軍 

こちらも最高の中毒曲で平沢有名曲シリーズである。PVで観まくっていたものを生で聴けたのは大きい、と後から効いてくるやつだ。生シャウト?聴けて良かった。


10曲目 フ・ル・ヘッ・ヘッ・ヘッ 

なぜか定番曲化してしまった謎曲。へっへっへっへいうだけのやばい曲だがライブでの盛り上がりはやはり凄まじかった。息切れを起こしやすい曲だが、見事にやってのけた。以前動画で還暦フルへに驚いてるコメントを多数見かけてたが今俺たちが観てるのは古希フルへなんだよな、と驚愕。


11曲目 賢者のプロペラ 

頭痛に効く曲としてこちらもバズった経験がある有名曲。生賢者で浄化された。改めて曲の幅の広さに圧倒させられる。


12曲目 白く巨大で 

ハイライト②。なんとこの曲の最中に平沢は目の前まで来たのだ。。そして数秒間目が合ってしまい空いた口が塞がらなくなった。近くにいた女の人は悲鳴をあげていたほどに近かった。この人、客の顔をしっかりと観ているんだな、と感じた。その後には目の前で正座をし始めるという新パフォーマンスをみせ会場大盛り上がり。この日のこの瞬間は我が人生新聞において号外レベルのものとなった。


13曲目 庭師King 

この曲を初めて聴いた時の感動は忘れられない。ついに生で聴ける日が来るとは、、はじめてこの曲に出会った時の自分を思い出しながら体感した。口パク無しのオール生歌だ。所々苦しそうに聴こえたがそれがまた心を揺さぶられた。72歳が2日間に3回ライブを演るということの異常さをわかってほしい。この人は今、命を削って歌ってると感じた。

3番に入ると自然に涙を流した。ありえない、初めてライブで泣いた。映画館でも絶対泣かない勢の私が初めて4滴ほど垂らしたのだ。用意されたビジネス的感動にやられた恥ずべき涙ではないという確信も持てた。自分の人生を振り返りここに到達した経緯も兼ねての誇りある涙であった。

14曲目 ロタティオン

ずるいセトリでありこちらも感動的な壮大な曲。いい意味で処理しきれなくなり、あっという間に終わった。


MC(アンコール)

このライブは「おかげさまで」という感謝を込めて私からの逆誕生日プレゼントにしたかったという話。

会人の紹介と中国公演での人気の高さに戸惑っという話。なんで中国の人は私を知っているのだろう。違法動画でですかね。

会場大笑い

今回は平沢入門編というセトリだったがしくったな。きつい。

(大笑い)


と期待に応えてくれる最高のデザートMCを今回も味わえた。


15曲目 アンチモネシア 

今回唯一の核P曲で終盤にふさわしいバラード寄りの曲。テスラコイル不調で電気が出ていなかったのが残念。。あとここまで新ギター「マヤン・ケツァル」が現れずアレ??となった。(この公演時だけギターの不調があり出せなかったらしい)

16曲目 Timelineの終わり

ラストは新しめの定番曲。

基本私はどんなに好きなアーティストのライブでもラスト曲になると「あ、終わりか」という感じに解放感に満たされるのだが、今回の平沢ライブはただひたすら「終わらないでくれ、この時間が続いてくれ」という気持ちでいっぱいになった。次はもうないかも知れない、こんな近くで観れないかも知れない、などいろいろな気持ちが重なり、1秒1秒を大事に、最後までしっかり目に焼き付けようという意識で見届けた。

最後はありがとうと深く頭を下げ去っていった。

総括

ライブ嫌いの私がライブでこんなに楽しめるとは思わなかった。

会える可能性なんて微塵もないし撮影も不可能だが今後もライブがあれば必ず行きたいと思えた。他と違ってもう何回でも観たいと思えたわけだ。

他のバンドのライブとの違いは何か、考えてみると

・ライブひとつひとつがアルバムの如くテーマがあり年に1〜2回しかやらないため重みがある。歴史を目撃したいという気持ちになる。

・2度と生では聴けないであろうレア曲が聴けるし、どの曲が来ても幸福感がある。

・いつ消えてもおかしくない年齢。

・まず普通のノーマルなテンプレライブではない。

・メモリアルカードや会場限定品を獲得できるチャンス

・存在を隠しながら活動を続けていたレジェンドに魅せられた人々がここにいる、と考えると会場の人間も嫌いではなくなる。民度という面でも安心。

・他のアーティスト以上に生平沢を1秒でも多くみてみたいという気持ちがある。

・シンプルに一番好きなアーティストなので


などなど単純に楽しい。というのもあるがなにより最も他のアーティストと違うと思ったことは平沢と私が同じ考えを持っているからである。この世に無数に存在するライブはテンプレ儀式なのではないかということだ。平沢はいかにしてその枠を超えてオリジナリティのあるライブができるかを常に考えている。


(オリジナル楽器を使ったり、客に選択肢を与え、その結果によってライブの物語やセトリが変わるというインタラクティブライブというものを世界で初めてやったりと)


客とレジェンドアーティストという圧倒的に違う立場なのは承知の上厚かましい考えだが、テンプレ儀式に嫌気がさしている者同士ということで心を解放できる場所なのかも知れない、と悟った。


それではただの客になり、オリジナティに欠ける人生を歩むことになってしまうのではと、過去の自分に責められそうだが反論はできる。

私は平沢進のグッズ集めにも熱を入れている。

メルカリを中心にプレミア化している会報、メモリアルカードを中心に集めており、ここまでグッズ関連のものを集めたアーティストは過去にはいなかった。

これは私が長年収集をしている鉱物と同じ感覚であり、「音楽」の中の平沢では留まらず新たな「平沢」というカテゴリができてしまったと言った方がわかりやすいだろう。


また私の性格は広く浅くではなく狭く深くなため、1人の偉人のコンプを目指したいという野望が芽生えてしまった感覚だ。


推し活と言われてしまえばそれでおしまいなのだが、彼は私の今まで積み上げてきた人生に大きな飛躍をもたらす音楽や考えなどを与えてくれた。そんな平沢進を極める行為は過去と未来の自分も許してくれるだろう。

今後も平沢のライブは通い続けたいと心から思った。

ライブを楽しむのはもちろんのこと私が長年全てのジャンルで言及している人生のチェックポイントととしても大切にしていきたい。

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