奥田ゾンダーランド2020年9月28日読了時間: 5分体力測定の変 〜7位のアイツは何故ブリザードを引き起こしたか〜シャトルランのあの音はまさに青春の音だ。70回あたりからバタバタと戦友たちが倒れていき、80回を超えたあたりから折り返すたびに女子の方をチラチラと意識していた美しくも哀しい思い出がある。私は足が中々に遅いが、持久走とシャトルランでは学年上位勢に入れた。忍耐力や根気があり、同じことの繰り返しが得意だった私はシャトルランでは100前後の記録は出せていた。そんなある日、自身が持っている持久走とシャトルランの記録を使い体力測定を実施することになった。時は腐れ高校時代。うぇーい!が天下を取る世界。運動できる人間が覇権を握る世界。体力測定の結果は校舎の玄関に貼り出される今、俺の持ってるシャトルランと持久走の記録は学年上位だ。これをなんとか維持したい。少しでも見返したい。そして憧れの爬虫類さんに振り向いてもらいたい。という当時の阿呆な自分は馬鹿な考えを起こした。不正をしないように友人とペアになり、成績を付け合うシステムだった。ペアの友人はとんでもない悪い友達セターリンだった。(良い意味での悪い友達)そのため不正に協力してくれたのだ。自分に起きた出来事を少し盛って話すのが私は好きだ。嘘にならない範囲での盛りは真実になると悟った私は成績を盛ってみよう思った。最初の種目50m走まずい、、タイムはレゴブロックみたいな顔をした意地悪な体育教師が計る。そのため不正は不可能だ。結果はヘロヘロ8秒台。惨敗だ。先に持っていた記録があるも一気に成績が下がってしまった。安心しろ、、内村航平でいうあん馬みたいなものだ。ここから好成績(不正)を出していけば学年上位に入れる。焦った私はここから怒涛の不正を行う。相当イカれていた。続いての種目はハンドボール投げだ。 ソフトボールをぶん投げるとなんと20メートルに届かずポトン、、体育教官はこちらをみていない。チャンスと思った私はすかさず落ちたボールのとこにかいきそこから再び全力投球!結果40M。ふぅーてこずらせやがって。。これで少しは巻き返せたか?と顔を上げ周りを見渡すと調子に乗ってる1軍ども。くそったれどもが!!と謎に感情的になった俺はまだまだじゃあ!!と負の思考に陥っていった。第3種目 握力測定ピアノを弾き、鍛えられた指。夢の中ではSASUKEのバーティカルリミットをクリアした経験あり。こいつは不正の必要ない。ここは平均レベルさえ出せればいい、と握力測定器をふん!!と握る。左手30 右手24 は? 俺ってこんなカスだったのか、??ということで不正をすることにした。佐々木蔵之介似の体育教官が10秒に一回こちらから目を離す瞬間がある。マリオパーティのミニゲームの如くタイミングを見計らい両手で握力測定器をおおおおおおお!!!!!!!と握り潰す。50Kgと出た。ふぅー、、!てこずらせやがって。。右手の分はリアリティをだすために43にしといた。第4種目 長座体前屈身体が固かった私の記録は20cmちょいだった。最低な記録だ。これの不正は随分と楽だった。長座体前屈器を両腕の力で前方に吹っ飛ばせば良いじゃないか!ということでその技を使うとズガガガガと吹っ飛んでいき1m20cmという凄まじい記録を叩き出せた。セターリン「おい、お前それはまずい。一発で不正だとバレる。」結果50cmに改正された。持つべきものは友だ。ここで1m20と書いていたら一発で体育教官室行きだった。第5種目 立ち幅跳び挑戦する前にどうせへぼい数字しか出ないんだから二度手間にならないように最初から不正をしよう、と腐った思考へと化してきた。こちらもマリオパーティ作戦を使った。グラサンをしたアンドルフみたいな顔をした体育教官が違う方向を向いた瞬間、セターリンが「いまだ!」と合図を出す。俺は数メートル離れたところから助走をつけて大ジャンプ。結果6m近くの記録が出てくれた。よしよし。不正をしているのに輝かしい数字をみて、自分が五輪で演技をしている内村航平のように思えてきた。第6種目 上体起こし数を数えるのは教官ではなく勿論セターリン。結果25回に届かず。これじゃ不安だ!+5してくれ!と頼み30くらいにしてもらった。完全に調子に乗り出した私は、もはや数字となって現れてもいない架空の数字を体力測定の用紙に記し始めた。不正どころか、嘘じゃねえかこれ。。と心に思うこともなく最終種目へと向かう。最終種目 反復横跳びきた、、最後がまさかの得意種目だ、、!卓球部でもあり、普段から奇妙な動きをよくしていた自分は自称反復横跳びマスターでもあった。結果はなんと65とでた。これは凄まじい数字だった。ただセターリンによると、3分の1ほどエラー判定だったが、おめえのことだから数に含めておいたよ、とのこと。(体育教官が数えてたら50前後ってとこだったのか、、)それはさておき、不正をせず良い数字を叩き出したのに上体起こしの時の流れで+5にしてくれと頼んでしまった。不正が生み出した謎の欲に溺れ、負のスパイラルへと落ちていった脳は本来の目的を忘れていた。1週間後 結果発表僕の結果総合 学年7位 反復横跳び 学年ダントツ1位 (70回)その他の種目 全て上位 (学年1桁台チラホラ)我に帰っていた自分は、その表をみて歓喜するのではなく、「終わった...」と一言。ブリザードが吹き荒れていた。やべえ、、先週の俺、なんてことをしでかしてしまったんだ。ドラゴンボールで例えると、レッドリボン軍のブルー将軍あたりが、ギニュー特戦隊と互角にやりあってるというくらい不自然な順位だ。ワンピースで言うとミスター9が四皇と壮絶なバトルを繰り広げている感じだ、、。表の前に群がる群衆からはヒソヒソと「おかしくね?」との声があがるのみ。クラスでの立場は「3年G組のイスラム国」と呼ばれているほど危うかったため、ネタにもされずヒソヒソで終わる。セターリンは見事に他人のフリをしてニヤニヤしながらスーっと教室へ消えていく。いやコロコロコミックの学級王ヤマザキみたいなノリで「そんなあわけあるかー!」的なぶっとばしツッコミも起こらないのだ。ただの地獄だ。高校時代に髪の毛を赤色や白金に染めていたため、ただでさえ体育教官軍団から嫌われていた。(校則は自主自立自由で髪を染めても良いのだ。しかし体育教官どもの異教徒弾圧は毎度凄まじい。)今回のやらかしでグラサンアンドルフ、レゴブロック、偽佐々木蔵之介からの弾圧は更に激しいものとなった。今となっては伝説であり笑い話ではあるが、何かを盛ったり、インチキするのはほどほどにしておこう!ろくでもない結果を生むだけだ!
シャトルランのあの音はまさに青春の音だ。70回あたりからバタバタと戦友たちが倒れていき、80回を超えたあたりから折り返すたびに女子の方をチラチラと意識していた美しくも哀しい思い出がある。私は足が中々に遅いが、持久走とシャトルランでは学年上位勢に入れた。忍耐力や根気があり、同じことの繰り返しが得意だった私はシャトルランでは100前後の記録は出せていた。そんなある日、自身が持っている持久走とシャトルランの記録を使い体力測定を実施することになった。時は腐れ高校時代。うぇーい!が天下を取る世界。運動できる人間が覇権を握る世界。体力測定の結果は校舎の玄関に貼り出される今、俺の持ってるシャトルランと持久走の記録は学年上位だ。これをなんとか維持したい。少しでも見返したい。そして憧れの爬虫類さんに振り向いてもらいたい。という当時の阿呆な自分は馬鹿な考えを起こした。不正をしないように友人とペアになり、成績を付け合うシステムだった。ペアの友人はとんでもない悪い友達セターリンだった。(良い意味での悪い友達)そのため不正に協力してくれたのだ。自分に起きた出来事を少し盛って話すのが私は好きだ。嘘にならない範囲での盛りは真実になると悟った私は成績を盛ってみよう思った。最初の種目50m走まずい、、タイムはレゴブロックみたいな顔をした意地悪な体育教師が計る。そのため不正は不可能だ。結果はヘロヘロ8秒台。惨敗だ。先に持っていた記録があるも一気に成績が下がってしまった。安心しろ、、内村航平でいうあん馬みたいなものだ。ここから好成績(不正)を出していけば学年上位に入れる。焦った私はここから怒涛の不正を行う。相当イカれていた。続いての種目はハンドボール投げだ。 ソフトボールをぶん投げるとなんと20メートルに届かずポトン、、体育教官はこちらをみていない。チャンスと思った私はすかさず落ちたボールのとこにかいきそこから再び全力投球!結果40M。ふぅーてこずらせやがって。。これで少しは巻き返せたか?と顔を上げ周りを見渡すと調子に乗ってる1軍ども。くそったれどもが!!と謎に感情的になった俺はまだまだじゃあ!!と負の思考に陥っていった。第3種目 握力測定ピアノを弾き、鍛えられた指。夢の中ではSASUKEのバーティカルリミットをクリアした経験あり。こいつは不正の必要ない。ここは平均レベルさえ出せればいい、と握力測定器をふん!!と握る。左手30 右手24 は? 俺ってこんなカスだったのか、??ということで不正をすることにした。佐々木蔵之介似の体育教官が10秒に一回こちらから目を離す瞬間がある。マリオパーティのミニゲームの如くタイミングを見計らい両手で握力測定器をおおおおおおお!!!!!!!と握り潰す。50Kgと出た。ふぅー、、!てこずらせやがって。。右手の分はリアリティをだすために43にしといた。第4種目 長座体前屈身体が固かった私の記録は20cmちょいだった。最低な記録だ。これの不正は随分と楽だった。長座体前屈器を両腕の力で前方に吹っ飛ばせば良いじゃないか!ということでその技を使うとズガガガガと吹っ飛んでいき1m20cmという凄まじい記録を叩き出せた。セターリン「おい、お前それはまずい。一発で不正だとバレる。」結果50cmに改正された。持つべきものは友だ。ここで1m20と書いていたら一発で体育教官室行きだった。第5種目 立ち幅跳び挑戦する前にどうせへぼい数字しか出ないんだから二度手間にならないように最初から不正をしよう、と腐った思考へと化してきた。こちらもマリオパーティ作戦を使った。グラサンをしたアンドルフみたいな顔をした体育教官が違う方向を向いた瞬間、セターリンが「いまだ!」と合図を出す。俺は数メートル離れたところから助走をつけて大ジャンプ。結果6m近くの記録が出てくれた。よしよし。不正をしているのに輝かしい数字をみて、自分が五輪で演技をしている内村航平のように思えてきた。第6種目 上体起こし数を数えるのは教官ではなく勿論セターリン。結果25回に届かず。これじゃ不安だ!+5してくれ!と頼み30くらいにしてもらった。完全に調子に乗り出した私は、もはや数字となって現れてもいない架空の数字を体力測定の用紙に記し始めた。不正どころか、嘘じゃねえかこれ。。と心に思うこともなく最終種目へと向かう。最終種目 反復横跳びきた、、最後がまさかの得意種目だ、、!卓球部でもあり、普段から奇妙な動きをよくしていた自分は自称反復横跳びマスターでもあった。結果はなんと65とでた。これは凄まじい数字だった。ただセターリンによると、3分の1ほどエラー判定だったが、おめえのことだから数に含めておいたよ、とのこと。(体育教官が数えてたら50前後ってとこだったのか、、)それはさておき、不正をせず良い数字を叩き出したのに上体起こしの時の流れで+5にしてくれと頼んでしまった。不正が生み出した謎の欲に溺れ、負のスパイラルへと落ちていった脳は本来の目的を忘れていた。1週間後 結果発表僕の結果総合 学年7位 反復横跳び 学年ダントツ1位 (70回)その他の種目 全て上位 (学年1桁台チラホラ)我に帰っていた自分は、その表をみて歓喜するのではなく、「終わった...」と一言。ブリザードが吹き荒れていた。やべえ、、先週の俺、なんてことをしでかしてしまったんだ。ドラゴンボールで例えると、レッドリボン軍のブルー将軍あたりが、ギニュー特戦隊と互角にやりあってるというくらい不自然な順位だ。ワンピースで言うとミスター9が四皇と壮絶なバトルを繰り広げている感じだ、、。表の前に群がる群衆からはヒソヒソと「おかしくね?」との声があがるのみ。クラスでの立場は「3年G組のイスラム国」と呼ばれているほど危うかったため、ネタにもされずヒソヒソで終わる。セターリンは見事に他人のフリをしてニヤニヤしながらスーっと教室へ消えていく。いやコロコロコミックの学級王ヤマザキみたいなノリで「そんなあわけあるかー!」的なぶっとばしツッコミも起こらないのだ。ただの地獄だ。高校時代に髪の毛を赤色や白金に染めていたため、ただでさえ体育教官軍団から嫌われていた。(校則は自主自立自由で髪を染めても良いのだ。しかし体育教官どもの異教徒弾圧は毎度凄まじい。)今回のやらかしでグラサンアンドルフ、レゴブロック、偽佐々木蔵之介からの弾圧は更に激しいものとなった。今となっては伝説であり笑い話ではあるが、何かを盛ったり、インチキするのはほどほどにしておこう!ろくでもない結果を生むだけだ!
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